• インボイス制度の登録申請件数の累計は約320万件、全課税事業者の約90%が申請済み。一方、免税事業者は約52万件にとどまる。
  • 国税庁は、登録するか検討中の免税事業者に対し、税務職員が個別に対応する登録要否相談会を全国の税務署で4月〜5月にかけて実施。

今年10月から開始されるインボイス制度について、国税庁は4月14日、令和5年3月末までのインボイス登録申請書の提出件数の累計が約320万件にのぼっていることを明らかにした。このうち、課税事業者からの申請は約268万件あり、全課税事業者の約90%が申請済みであるとしている。法人の登録件数は182万8千件で、このうち課税事業者は168万1千件であり、課税事業者に占める登録割合は約88%となっている。また、個人事業者の登録件数は85万6千件で、このうち課税事業者の登録は57万5千件となっている。個人課税事業者の登録割合は約53%(登録申請中の処理が完了すると75%程度に増加する見込み)であった。

一方、免税事業者の登録申請件数はおよそ52万件であり、このうち、法人で14万7千件、個人で28万1千件が登録を完了している。ただし、登録申請件数は、約500万者ともいわれる免税事業者のおよそ10%にすぎない。このため、国税庁は、今後は登録を検討する中小・小規模事業者(免税事業者)に対する取り組みを強化する方針。具体的には、「登録要否相談会」を全国524の税務署で4月から5月にかけて順次実施する。登録要否相談会は、登録要否の検討にかかるサポートや、税制改正による負担軽減措置、補助金等の支援策などの案内を行うもので、相談希望者に対し税務職員が個別に対応する。