• 政府、インボイスの円滑な導入に向け、第2回関係府省庁会議を開催。会議での報告内容を踏まえて、伴走型の対応や相談窓口への案内ができる体制の構築を内閣府から各省庁に依頼。
  • 中企庁では、全国ワンストップで商工会や税理士等の相談先を紹介できる相談受付窓口を設置。

政府は今年10月から開始するインボイス制度(適格請求書等保存方式)の円滑な導入等に向け、第2回関係府省庁会議を4月24日に開催した(内閣府、財務省、国税庁、中小企業庁などが参加)。会議では、各省庁が把握した事業者団体の各種取組み状況について共有した上で、さらなる対応を進めるために、各府省庁から周知広報等の取組み状況や、関係省庁の具体的な対応事例に関する報告が行われた。

国税庁からは、登録申請状況について説明があったほか、課税事業者全体の約90%が原則的な申請期限である令和5年3月末までに申請済みであることを踏まえて、今後の周知広報については、未登録の課税事業者に対してDM等で登録要否の判断に資する情報を案内する予定であるとした。同庁によると、課税事業者の中にはBtoCのみの事業者や、農協に卸していることから農協特例を利用している者など、必ずしも登録の必要がない事業者もいるとした上で、制度の周知が浸透していない可能性を踏まえて行うものであるとしている。

また、中小企業庁では免税事業者からの登録要否に関する相談や、各種支援策の相談に対応するため、全国ワンストップで商工会・商工会議所・税理士などの相談先を紹介できる「中小企業・小規模事業者インボイス相談受付窓口」について紹介。あわせて、4月24日からコールセンターを本格稼働させ、5月上中旬頃には税理士による免税事業者のオンライン相談事業を開始予定であるとした。

内閣府は今回の報告内容を踏まえて、①中小企業庁から共有があった相談体制の強化を含む令和4年度補正予算による支援や、令和5年度税制改正の内容を中心として、各府省庁が持つ様々なチャンネルを通じて小規模事業者まで情報が行き届くような丁寧な周知を行うこと、②会議内で共有された対応事例を参考に、業界団体に対する積極的な働きかけを行い、準備や対応を促しつつ伴走型で対応すること、③業界団体などから実務上の対応に当たっての疑問や懸念の声があった際に、国税庁、財務省、公正取引委員会などの相談窓口に話を繋げられるような体制を構築することを各省庁に依頼したとしている。