- 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置は令和5年12月31日まで2年間延長。受贈者の年齢要件は18歳以上に引下げ。
- 住宅ローン減税は控除率0.7%に引き下げ、控除期間は13年に延長。
令和4年度税制改正では、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について令和5年12月31日まで2年間延長されることになった。非課税限度額は、住宅用家屋の取得等に係る契約の締結時期にかかわらず、①耐震、省エネ又はバリアフリーの住宅用家屋の場合は1,000万円、②①以外の住宅用家屋は500万円に整理された。適用対象となる既存住宅用家屋の要件については、築年数要件(耐火住宅25年、非耐火住宅20年)を「昭和57年以降に建築された住宅」に緩和する。これらの改正は令和4年1月1日以後の贈与より取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用される。また、20歳以上とされている受贈者の年齢要件は、18歳以上に引き下げる。こちらは令和4年4月1日以後の贈与から適用される。
住宅ローン減税については、適用期限を令和7年12月31日まで4年間延長する。現行の住宅ローン控除は年末残高の1%を控除できる仕組みだが、控除率が住宅ローンの利率を上回るいわゆる逆ざやとの会計検査院による指摘を踏まえ、控除率を0.7%に引き下げることになった(表参照)。
控除期間は、新築住宅及び買取再販住宅については13年(令和6年・7年入居の「その他住宅」は10年)、既存住宅は10年とする。また、所得要件は現行の3,000万円以下から2,000万円以下に引き下げる。床面積要件に関しては、令和5年以前に建築確認を受けた新築住宅は合計所得1,000万円以下の者に限り40㎡に緩和する。