年別アーカイブ: 2024年
所長の横領行為は請求人の行為と同視 審判所、管理・監督を適正にしていれば横領行為の把握は可能
2024年10月18日
現場所長による横領行為が国税通則法68条1項の適用上、請求人の行為と同視できるか争われた事案(関裁(法・諸)令5第14号)。 審判所、管理・監督を適切に行っていれば、現場所長の横領行為を把握することは十分可能と判断。現場 …
新規発生滞納額が2年ぶりに増加 滞納整理の一環である原告訴訟は139件を提起
2024年10月11日
令和5年度の租税滞納状況、新規発生滞納額は7,997億円と前年度より+11.1%増加。徴収決定済額が過去最高となったことが一因。 滞納整理の一環である原告訴訟は139件を提起。滞納法人から代表者への不動産売却が債権者を害 …
インボイスで重要性増す委託販売該当性 仕入税額控除不可の場合、委託販売に当たるか否かで税負担に大きな差
2024年10月4日
インボイス制度の導入に伴い仕入税額控除が取れないケースが増える中、委託販売に該当するか否かで税負担に大きな差も。今後は委託販売か通常の売買かを検討することがより重要に。 委託販売とは法律上の概念ではなく、一般に本人(委託 …
外注費の架空計上、仮装隠蔽と認定 東京地裁、営業スタッフとの業務委託契約終了を失念との主張認めず
2024年9月27日
東京地裁、実体のない外注加工費の帳簿書類への計上について、代表者が意図的に担当者に指示して行ったと認定し、事実の仮装又は隠蔽(通則法68①)にあたると判断(令和6年5月9日判決)。 原告は、バイク便による貨物の運送事業を …
帳簿保存要件満たさず仕入税額控除不可 東京地裁 住所等が不一致、領収証の氏名等の記載は形式的
2024年9月20日
東京地裁、帳簿書類に仕入先の真実の氏名等が記載されているとは認められないとして、仕入税額控除を認めず(令和6年7月11日判決)。 本件は、雑貨等の輸出等を行う法人(原告)が、各仕入れに係る領収証及び総勘定元帳に記載された …
借入金返済前提での株式譲渡とは認めず 審判所、株式譲渡前に義父母に債務免除を求めたと推認
2024年9月13日
株式の無償譲渡の時点で発行会社に借入金が存在したか争われた事案(名裁(諸)令5第6号)。 審判所、会社が債務超過となった原因は代表取締役であった義父であることを踏まえると、請求人は株式譲渡前に借入金の債務免除を義父母に求 …
高裁も一括譲渡の契約書価額比を否認 一括譲渡された土地建物の区分、取引当事者間の合意に拘束力なし
2024年9月6日
東京高裁、一括譲渡された土地建物の売買契約書記載の価額比が合理的に区分されていないとした原判決を支持し、控訴棄却(令和6年5月30日判決)。 本件は、土地及び建物の一括譲渡に係る売買契約書に土地の代価及び建物の代価が区分 …
高額な役員退職給与が無償譲渡の処分に 審判所、滞納会社が滞納国税の徴収などを回避するためと判断
2024年8月30日
滞納会社が支給した役員退職慰労金の不相当に高額である部分が、無償譲渡等の処分(徴収法39条)に該当すると判断された事案(令和5年12月14日裁決)。 本事案は、滞納会社が請求人に対して役員退職慰労金として支給した不動産及 …
財産特定も調書に不記載なら加重措置 審判所、加算税加重措置適用の可否は国外財産調書の記載内容から判断
2024年8月23日
確定申告書等の内容から国外財産調書等に記載すべき財産が特定できる場合であっても、納税者が提出した国外財産調書等の記載内容から財産の特定が困難な場合には、加算税の加重措置が適用されると判断された事案(令和5年12月7日裁決 …
支給額変更で事前確定届出給与と認めず 東京地裁、一定の事由への該当と変更後の定めの内容の届出が必要
2024年8月9日
東京地裁、実際の支給額が事前に届け出た金額と異なる場合には、事前確定届出給与に該当しないとして、処分取消しを求めた原告の請求を棄却(令和6年2月21日判決)。 原告の定時株主総会において、代表取締役2名に対しそれぞれ2, …