高裁も一括譲渡の契約書価額比を否認 一括譲渡された土地建物の区分、取引当事者間の合意に拘束力なし
2024年9月6日
東京高裁、一括譲渡された土地建物の売買契約書記載の価額比が合理的に区分されていないとした原判決を支持し、控訴棄却(令和6年5月30日判決)。 本件は、土地及び建物の一括譲渡に係る売買契約書に土地の代価及び建物の代価が区分 …
高額な役員退職給与が無償譲渡の処分に 審判所、滞納会社が滞納国税の徴収などを回避するためと判断
2024年8月30日
滞納会社が支給した役員退職慰労金の不相当に高額である部分が、無償譲渡等の処分(徴収法39条)に該当すると判断された事案(令和5年12月14日裁決)。 本事案は、滞納会社が請求人に対して役員退職慰労金として支給した不動産及 …
財産特定も調書に不記載なら加重措置 審判所、加算税加重措置適用の可否は国外財産調書の記載内容から判断
2024年8月23日
確定申告書等の内容から国外財産調書等に記載すべき財産が特定できる場合であっても、納税者が提出した国外財産調書等の記載内容から財産の特定が困難な場合には、加算税の加重措置が適用されると判断された事案(令和5年12月7日裁決 …
支給額変更で事前確定届出給与と認めず 東京地裁、一定の事由への該当と変更後の定めの内容の届出が必要
2024年8月9日
東京地裁、実際の支給額が事前に届け出た金額と異なる場合には、事前確定届出給与に該当しないとして、処分取消しを求めた原告の請求を棄却(令和6年2月21日判決)。 原告の定時株主総会において、代表取締役2名に対しそれぞれ2, …
利益計上法人が2年連続増加で過去最高 令和4年分会社標本調査、為替の円安等が所得金額の増減に影響
2024年8月2日
令和4年度分の会社標本調査、全法人数、利益計上法人数が過去最高を記録。 国税庁、業種別の所得金額は、コロナ禍からの規制緩和や円安、国際問題による資源価格の高騰が増減に影響を与えていると分析。 国税庁は6月20日、「令和4 …
審査請求の発生件数、過去10年で最多 再調査の請求、新型コロナの収束などで発生件数が増加傾向
2024年7月26日
令和5年度の再調査の請求、発生件数は2,494件と前年度(1,533件)から大きく増加。新型コロナの収束のほか、消費税等で1人が数百件の処分について再調査の請求をしたことが増加の1つの要因。 審査請求の件数は3,917件 …
会社に対する貸付金、額面価額で評価 東京地裁、会社の経営状況は悪化も明らかに破綻していたとはいえず
2024年7月19日
東京地裁、被相続人が会社に対して有する貸付金債権の評価が争われた事案で、回収不可能又は著しく困難とは認められないとして、額面価額で評価すべきと判断(令和6年3月26日判決)。 被相続人は、自らが代表取締役を務めていた同族 …
倒産防止共済の節税策に一定の歯止め 任意解除後の再加入、令和6年10月1日以後は2年間損金算入不可
2024年7月12日
中小企業倒産防止共済を任意解除した場合、解除後2年間は再加入しても掛金の損金算入は不可。令和6年10月1日以後に解除した場合に適用。 中小企業倒産防止法の共済契約による節税策に一定の歯止めがかかりそうだ。令和6年度税制改 …
年金や退職金課税、専門家会合で検討へ 政府税調、EBPMを活用し税制の有効性を検証すべき
2024年7月5日
政府税調が税制のEBPMやデジタル化対応に向けた納税環境整備、退職金課税等を検討する3つの専門家会合を設置。公的年金の財政検証が今夏に予定されていることを受けて、退職金課税等は速やかに検討。 翁会長、退職金課税等の見直し …
請求書控えなしも隠蔽・仮装に該当せず 審判所、口座の入金履歴や精算書の写しで請求書の金額の確認が可能
2024年6月28日
請求書の控えを保存しなかったことなどが隠蔽又は仮装に該当する積極的な行為に該当するか争われた事案(東裁(所)令5第19号)。 審判所、請求書の金額は、預金口座の入金履歴によって容易に確認することができたことなどから隠蔽又 …